『キングダム・オブ・ヘブン』

cinemachouchou2006-08-06

最近はというと、実は横溝正史大会状態だった。もう何年前になるだろうか?TVで横溝正史金田一耕介シリーズが毎週放送されていた。次週に”つづく”ので待ち遠しくしていたものだった。それとは別に劇場版もいくつか観ているのだけれど、いずれも1度ずつのみ。そして、かなり年月が経った今、何故だかまた観たくなってしまった。観たのは市川崑監督のシリーズ5作。金田一耕介役の石坂浩二を始め、私の好きな役者さんがどれにも出ているので。かなり記憶があやふやになっていて、同じタイトルでもテレビ版と映画版が混合されている状態だったのでスッキリした。どれも好き。やっぱり岸恵子さんが出てくると嬉しくなるのだった。でも、『病院坂の首縊りの家』が特に新鮮に新たに焼きついたような気がする。佐久間良子さんもお美しいけれど、桜田淳子(当時19歳か20歳位?)の美少女ぶりにドキドキした。お話がそれるけれど、私の母は山口百恵のファンで引退時も大騒ぎしていた、「百恵ちゃん、百恵ちゃん」と。私は桜田淳子派だった。まぁ、そんな懐かしい記憶や思い出と共に、邦画はどうしても昭和ものが好きで仕方がないみたい...。


今大ヒット公開中!の『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト』ジョニー・デップオーランド・ブルームキーラ・ナイトレイと揃い組。まだ、こちらは未見なのだけれど、やっと『キングダム・オブ・ヘブン』を観た。歴史劇で登場人物の名前が一致しないので3度観た。145分の大作ながら長さは全く感じなかった。また、ここでもご贔屓のジェレミー・アイアンズが脇で渋い存在感を発揮。2/3程過ぎた辺りからもう登場されないのでそこから少しクールに観ていた。映画の見方にも色々あるのだろうけれど、私はいつもこんな感じ。リーアム・ニーソンは序盤に少し登場するのみだった。主役はオーリーこと、オーランド・ブルームな訳でこの新しきスター(アイドル)は予想以上に良かった(ファンの皆様には叱られそうだけれど)。良い意味でのアクの無さがこのバリアン役に合っていた様に思えた。ほとんど、男騒ぎする中、そのバリアンのロマンスも織り交ざっていて。そのヒロイン、エルサレム王の妹シビラ役のエヴァ・グリーンは、まだ何か開花前という感じだけれど、この上映前にオーランド・ブルームと一緒に来日キャンペーンのインタビューを観た時に、「あっ、好き♪」って彼女ばかり見ていた。英国で演劇の勉強や生活をされていたそうだけれど、パリ生まれのフランス人。お母様はマルレーヌ・ジョベールだと知った時は驚いた。だって『雨の訪問者』大好きなので〜★


全く、映画の内容に触れずに相変わらずミーハーな見方をして喜んでいる私。片方の目の辺りに縦に傷を負ったアイアンズ扮するティベリアス。この出演前にかなり「十字軍」についての歴史を研究されたそうだ。12世紀のフランスが舞台。キリスト教徒とイスラム教徒の共存する世界。そして聖地を巡っての争い。この古い史実は歴史の授業で少し習った程度の私。でも、この21世紀の今も昔から変わらない、変わっていないものがあるのだとこの映画はお説教がましくなく私に教えてくれた。そんな気がした。評価は色々あるのだろうなぁ。でも、素人感覚なのであの壮大なスケールには感動してしまう。多くの騎士たち(エキストラや馬の数を考えただけでも)、戦闘シーン。そうそう、私はライオンの次に馬(白馬ならさらに!)が好きで、それに騎士たちの勇姿(日本だと武士、サムライも)って好きなのだと思う。インディペンデント映画ではあの醍醐味は予算がないので無理だもの。映画ってお金が沢山掛かっていれば良いのでもないし、低予算での製作だからダメでもない。そして、その逆もある。そして、ハリウッド大作だからとか、人の知らないマニアックな作品だから...とか、そういう見方は楽しくないなっ。そんな事もよく感じる今日この頃。


「キングダム・オブ・ヘブン」:KINGDOM OF HEAVEN
2005年 アメリカ映画 リドリー・スコット監督
出演:オーランド・ブルームエヴァ・グリーンジェレミー・アイアンズリーアム・ニーソンエドワード・ノートンデヴィッド・シューリスブレンダン・グリーソン