『から騒ぎ』

cinemachouchou2005-05-06

ここ数ヶ月、何度も観ている「から騒ぎ」。とっても面白いのでついつい観てしまう。ケネス・ブラナーお得意のシェイクスピアもの。ブラナーが監督・脚本・主演、そして、この製作当時は奥様でもあったエマ・トンプソンが夫婦共演なのも愉快。でも、今は離婚されたので複雑な気もする。そんな野次馬的な見方もお許し頂こう〜。まだ可憐な頃のケイト・ベッキンセイル扮するヒーローが実に爽やかで素敵。でも、「アンダーワールド」ではマイケル・シーンと共演しながら監督と結婚してしまうので、夫婦やカップル共演って、映像がいつまでも残るので複雑な気持ちになるものだ。


陽に焼けた女性達が活き活きしていて、演技派エマ・トンプソンも実に魅力的な知的で陽気な(やや高慢な)ベアトリス役が素晴らしい。そして、ブラナー扮するベネディックも喧嘩ばかりしているベアトリスと遂に結婚。独身者主義だったのにすっかり周りの愉快な罠に填ってしまう。恋に落ちる瞬間ってどんなきっかけかは分からないものだ。まだお若くて初々しい頃のケイト・ベッキンセイルのヒーロー役は特にお気に入り!クローディオ(ロバート・ショーン・レナード)ともお似合いだ。ここでのキアヌ・リーヴスドン・ジョン)は悪い役。大公(殿)役のデンゼル・ワシントンはかっこいい!その異母兄弟という役柄のキアヌの企みで大変な騒ぎになるのだけれど、自らを毒草と語るドン・ジョンの理性などを嫌う人間...こういう役には何となくキアヌ・リーヴスは少し物足らない様にも感じた。髭で人相を悪くしていたけれど、やっぱり綺麗な顔立ちで贔屓目か、憎たらしい役ではなかったように思う。


とにかく、ケネス・ブラナーが特に楽しくて仕方ない〜!という雰囲気が伝わるもので、さすがシェイクスピア好きなお方だからなぁ〜と愉快。美しい自然とのびのびと軽快に全編を通して陽気な活力に溢れているのが良いと思う。思わず笑ってしまう場面も観る度に増えて行く。どこかドタバタ喜劇風なのも下品ではなく上手く描かれているので楽しい。役人たちも不思議な雰囲気を醸し出していた...最近知った事だけれど、こういう事を書いたりするのをネタバレとかって言うらしい。ダメなのかもしれないけれど、まぁいいかな。映画日記と覚え書きなのでお許し頂こうと思う。


「から騒ぎ」:MUCH ADO ABOUT NOTHING
1993年 アメリカ映画 ケネス・ブラナー監督
出演:ケネス・ブラナーエマ・トンプソンデンゼル・ワシントンロバート・ショーン・レナードキアヌ・リーヴスケイト・ベッキンセイルマイケル・キートン
原作:ウィリアム・シェイクスピア